30過ぎて下の名前で呼ばれるなんて
学生時代、ほぼ名字で呼ばれていた。
久しい友人からは○○ちゃん。とあだ名で呼ばれていたがそれも、名字をもじったものだった。
そんな私が、この半年間、とある田舎町で
○○ちゃんと下の名前で呼ばれていたのだ。
まさか、30過ぎて、アラサーのオバサンが
下の名前で呼ばれる機会が来るなんて思ってもみなかった。
ものすごい充足感、多幸感である。
まるで、千と千尋の神隠しの主人公の千に
なった気分とでもいおうか。
名字は、都心に捨て去り、私は○○ちゃんとして
半年間認識されていたのだ。
居酒屋で会った年下の男性達のグループからも
○○ちゃん。タクシーのおじさんからも○○ちゃん。役場のおじさんからも○○ちゃん。83歳のおはあちゃんからも○○ちゃん。
完全に虜になってしまったのだ。
来年も祭りの時期には、帰る約束をしてきてしまった。